【N0】【天聲人語】20180224銃ではなく子どもを守れ
銃ではなく子どもを守れ
保護孩子 禁用槍支
米國のドキュメンタリー映畫「ボウリング?フォー?コロンバイン」には印象的な場面が多いが、なかでも銀行の話は際立(きわだ)っている。預金口座(こうざ)を開くと、お禮に銃をプレゼントするとの広告を見て、マイケル?ムーア監督が出かけていく
美國電影紀錄片《科倫拜校園事件》中的多處場景讓人印象深刻,其中最引人注目的莫過於在銀行的一幕。如果在銀行開戶,就會贈送槍支。看到這則廣告後,導演麥可·摩爾便前往銀行。
▼淡々(たんたん)とした書類の手続きのあと渡されたライフルを構え、ムーア監督は言う。「質問があるんだけど……銀行で銃を配(くば)って危(あぶ)なくない?」。銃社會を告発する映畫は、コロラド州コロンバイン高校で1999年に起きた亂射(らんしゃ)事件をきっかけに撮られた
在靜靜地辦理完書面手續後,摩爾導演得到了一支來福槍。他架起槍支說道:「我有一個疑問,你們在銀行分發槍支難道不覺得危險嗎?」電影以1999年在科羅拉多州科倫拜中學發生的槍擊案為背景,旨在揭露美國的槍支社會。
▼久しぶりに見ると、あれから何も変わっていないのかと思えてくる。映畫では息子を射殺された父親が訴(うった)えていた。「この國は何かが間違っている」。今月半ばにフロリダ州の高校で17人の命を奪(うば)った亂射事件(らんしゃ)が、米國を揺(ゆ)さぶっている
久違地再重溫這部電影,筆者不禁想到:美國時至今日仍無任何變化。在電影中,兒子被槍殺的父親這樣訴說道:「這個國家一定是哪裡出了問題。」本月中旬在佛羅里達州的某高中內發生了一起槍擊案,造成17人死亡,震驚美國。
▼変化があるとすれば、若者、とりわけ高校生たちに広がる強い怒りであろう。「銃ではなく子どもを守れ」「沈黙(ちんもく)はもういらない。銃の暴力を終わりにしろ」。手作りのプラカードを掲げ、デモをする寫真が本紙にあった。銃規制を求め、高校生が上院議員に詰(つ)め寄(よ)る姿も報じられる
若要說美國有變化,那也許就是年輕人尤其是高中生們日益蔓延的憤怒。本報曾刊載了他們舉著自製標語牌示威遊行的照片,上面寫著「保護孩子禁用槍支」「不能再沉默,要讓槍支暴力消失」。報紙上還報道了這些高中生們要求政府進行槍支管控,責問上議院議員的情形。
▼學校での発砲(はっぽう)事件は、今年に入って18件目。民間人(みんかんじん)が所(しょ)有(ゆう)する銃は約3億丁(おくちょう)。數字(すうじ)を並(なら)べると國中(くにじゅう)が戦地(せんち)なのかと思(おも)えてくる。必要になるのは、武裝(ぶそう)解除(かいじょ)ともいえる難事業(なんじぎょう)だ
自進入今年以來已經發生了18起校園槍擊案。美國民眾持有約3億支槍支。看到這個統計數字,不禁讓人以為這個國家處於戰爭狀態。目前,當務之急是解除武裝這一難題。
▼被害を抑(おさ)えるため、教師に銃を持たせてはどうかと、トランプ大統領が述べている。「銃には銃を」と考える層がいるからだろう。軍拡(ぐんかく)の論理(ろんり)である。
美國總統特朗普曾提議:「為減少傷害,讓教師配槍如何?」或許是出於「以槍制槍」的考慮,這也是擴充軍備的法則。
【天聲單詞】
r ドキュメンタリー③(名詞,doucumentary):實錄,紀錄片
r 際立つ(きわだつ①)(自動·五段/一類):顯著,突出(他のものと區別されてはっきりと目立つ。)
r 淡々(たんたん?)(形容動詞)淡漠,淡泊(物事にこだわらず、さっぱりしている。)
r ライフル ①(名詞Rifle)步槍
r 訴える(うったえる④/③ ) (他動·一段/二類):起訴(物事の善悪、正邪の判定を求めて裁判所などの機関に申し出る。申し立てる。告訴する。 );申訴(不平或痛苦)(他人の理解?同情?救いなどを強く期待して不満?不平?苦しみなどを言い知らせる);依靠,求助(強い手段を用いて事を解決しようとする)
r 揺さぶる(ゆさぶる?)(他動·五段/一類):搖動,搖晃(ゆれ動くようにする。ゆすぶる);使混亂(相手を大いに動揺させる。 );震撼(戰術)(野球で、投手が投球のコースや球種を変えたりして、打者を混亂させる。 )
r 詰め寄る(つめよる③)(自動·五段/一類):逼近追問(そば近くまで寄っていく。激しい態度で迫る。 )
【背景資料】
1、米高校銃亂射で銃規制強化求めるデモ 一方で銃の販売會も
アメリカ南部フロリダ州の高校で、生徒ら17人が死亡した銃の亂射事件を受けて、現場近くの都市では、大勢の市民が參加して銃規制の強化を求めるデモが行われた一方、銃の販売會も開かれ、銃規制をめぐって世論が二分しています。
アメリカ南部フロリダ州パークランドの高校で今月14日に起きた銃の亂射事件では、生徒と教師など合わせて17人が死亡したほか、10人以上がけがをし、元生徒のニコラス?クルーズ容疑者(19)が計畫的な殺人などの疑いで訴追されました。
現場に近いフロリダ州フォート?ローダーデールでは17日、事件を受けて大勢の市民が參加してデモが行われ、「二度と繰り返さない」などと書かれたプラカードを掲げて銃規制の強化を訴えました。
デモに參加した男性は「容疑者のような人物が武器を入手できないように徹底すべきだ」と話していました。
一方、現場に近いフロリダ州のマイアミでは、同じ17日、銃や実弾を販売するイベントが開かれ、客が店員から銃の性能などについて説明を受けていました。
銃の購入を検討しているという30歳の會社員の男性は「今回の銃の亂射事件は初めてのことではないし、殘念ながら最後にもならない。私たちにはさらに安全対策が必要だし、イベントを中止すべきではないと思う」と話していました。
アメリカでは銃の亂射事件が起きるたびに、銃規制の強化を求める聲があがるものの、銃の所持は自衛のために必要だという意見も根強く、世論が二分しています。
(選自2月18日 11時33分NHKニュース)
2、米大統領の「教師の銃所持」提案 フロリダ州知事が反対表明
アメリカ南部フロリダ州の高校で生徒ら17人が死亡した銃の亂射事件を受け、トランプ大統領が生徒を守るために教師が銃を所持する必要があると述べたことについて、フロリダ州の知事は反対する考えを示し、銃規制をめぐる今後の議論にも影響が出るものと見られます。
フロリダ州で起きた亂射事件を受けて、トランプ大統領は生徒を守るために教師が銃を所持する必要があるという考えを示しましたが、事件のあった高校の生徒や遺族などの多くは反対しています。
フロリダ州のスコット知事は23日、記者會見を開き、來年度から州內のすべての學校に銃を持った警察官を配置するとしたうえで、「訓練された警察官が生徒たちを守る。教師は教えることに集中すべきだ」と述べ、教師の銃所持について反対する考えを示しました。
そして州內では、あらゆる種類の銃について21歳未満の人や精神的な問題がある人を対象に購入や所持などを禁止するほか、金屬探知機や防弾ガラスなどを學校に導入し安全を守るとしています。
スコット知事は、「意見の隔たりはあるが、政治的な立場を超えて常識的な対策を進める」と話しています。スコット知事は、銃規制に反対する有力なロビー団體、NRA=全米ライフル協會のメンバーでもありますが、トランプ大統領が主張する教師の銃の所持に反対の考えを示したことで、今後の議論にも影響が出るものと見られます。
(選自2月24日 6時06分NHKニュース)
來源:朝日新聞
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