民法典総則草案について

民法典総則草案について

1、背景

2016年6月27日、中華人民共和國民法典総則草案が第12回全國人民代表大會常務委員會第21回會議に提出された。今回は、2002年から14年ぶりに全人代で審議されたことである。新中國成立以來、四回ほど獨自の民法典を制定しようと試みたことがあったが、様々な原因で見送られた。中國共産黨第18期中央委員會第4回全體會議で、社會主義市場経済法律體制を完全化するという目標を設定したため、民法典編纂が急務となった。こういう背景で、五回目の民法典編纂が行われ始めた。立法計畫によると、総則と各則を分けて制定し、2020年までに統一な民法典を制定する予定である。

2、意義

民法典は、総則編と各則で構成されている。今回審議された総則は、民事活動をする際に遵守すべき基本原則及び一般規則を規定していて、各則に共通する規定を集めたものである。総則は、民法典で中心的な役割を果たす。民法が身分関係及び財産関係を規範し、人々の根本的な利益を保護することができる基本法である。それに、我が國の民事立法には、民商二法統一の伝統がある。このため、民法典を通じて商法分野の基本規則を完全化し、市場秩序を健全化し、取引の安全を維持し、社會主義市場経済の発展に促進することができる。したがって、民法典の制定が重大な意義を持っている。

3、構成

今回審議された総則草案は、基本原則、自然人、法人、非法人組織、民事権利、民事法律行為、代理、民事責任、訴訟時効及び除斥期間、期間の計算、附則の11章(計186ヶ條)からなっている。

4、主な內容

そこで、以下では、審議草案に過去の民事関係法と著しく異なった制度の変化をいくつかを紹介する。

(1)胎児の権利を保護する規定の新設

これまでの民事法では、胎児の権利を規定されておらず、胎児が法律上「人間」として認められない。草案では、「胎児は、遺産相続、贈與を受けるのに関する胎児権利の保護については、民事権利能力があるとみなす。」という明文な規定を置いた。法律で胎児が自らで保護できない権利を保護するのは、法律文明の発展の証である。

(2)制限民事行為能力の年齢基準の切り下げ

従來の民事法では、制限民事行為能力の年齢は10歳と定められているが、草案では6歳に切り下げられた。現代社會の生活水準と教育水準が向上するため、未成年者の心理と知能の成長が従來の時代と異なる。6歳の子供もある程度の認知と判斷能力を持っているから、その行為能力に相応しい民事活動をする権利を與えようという調整で、未成年者の権利をよりよく保護できる。一方、小學校二年生までの児童に対して果たす義務が重くなるという批判が出ている。

(3)後見制度の完全化

現行の法律では、未成年者と精神障害者が被後見人とし、これに成年後見人を付する。被後見人の対象範囲が狹くて、事理を弁識する能力を欠く高齢者などの権利を保護できない。草案によると、精神障害者以外の成年者も後見制度の対象になる。これは、高齢者社會であらゆる法律問題を配慮した上での判斷である。

(4)法人の分類

従來の民事法では、法人が企業法人、機関法人、事業単位法人、社會団體法人に分類されている。社會の発展するとともに、數多く新たな組織形態が形成し、現行の法律のままで調整できなくなる。草案では、法人が大きく、営利法人と非営利法人の二つに分類される。利潤を追求し、それを株主又は他の出資者に分配するのを目的とする法人は、営利法人である。これに対して、 公益目的、又は営利を目的としない法人は、非営利法人である。

(5)訴訟時効の延長

訴訟時効については、過去の民事法では、二年と定められ、短期時効は六ヶ月となっているが、今回の草案では、これを三年に延長している。現代社會の取引が頻繁で、複雑になくなるため、長い訴訟時効が取引當事者の権利をよりよく保護できる。中國の國土が広くて、地域差が大きいという中國事情も配慮されるだろう。

このほか、非法人組織、民事法律行為、代理、バーチャル財産などの制度も完全化された。これらの規定は、現行の民事法にある合理な內容及び制度を受け継ぐとともに、司法実踐から積み重ねた経験を生かして改正したものである。


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